基本的に日本で発行されたクレジットカードであろうが、海外でもクレカは普通に使えるのが当たり前。
なのですが、昨年は4か月ほど過ごしたインドネシアで思い通りに使えないケースが多々あり、原因も不明だったのでストレスでした。
ですが、ようやく理由が判明しました(おそらく)。
そして残念なことに海外旅行と相性の良い楽天カードとアコムのACマスターが使いづらい事が分かりました。
今回の記事は、楽天カードとACマスターカードが海外利用のどのような場面で使えるのか、もしくは使えないのかといった体験談をシェアします。
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クレジットカードの基礎
まずはクレカについての基礎知識からおさらいしておきましょう。
クレカには国際ブランドとカード発行会社が存在します。
国際ブランドは決済システムを有している会社で、ビザ、マスター、JCB、アメックスなどが一般的には有名どころ。
国際ブランドの市場シェアを確認すると、2021年のアメリカのシェアではビザが約60%、マスターが約25%とこの2ブランドが圧倒的。
2020年の世界シェアを見ると、ビザが40%、中国のユニオンペイ(銀聯)が32%、マスターが24%と3ブランドでほぼ席巻しています。
ただし、ユニオンペイはあくまでも中国の人口を反映している点が大きいので、アメリカの数値の方が実態に即していると言えるでしょう(中国以外の国を旅行している場合において)。
実際に海外を旅していると、使える国際ブランドがビザとマスターのみという場所が圧倒的に多いので。
さて、この国際ブランドとライセンス契約しているのがクレカ発行会社で、金融系を始めとし様々な業界が参入しています。
この関係をしっかりと理解していないと、会話が噛み合わなくなるので注意が必要です。
楽天カードとACマスターカードが海外旅行と相性が良い理由

楽天カードはプレミアムカードにアップグレードすることで、年会費は1.1万円かかるものの約6万円ほどするプライオリティパスを入手することが可能なため。
飲食の有料なLCCで旅をする時、フライト前にプライオリティパスを使ってラウンジに行き、アルコールまで含め飲食し放題と言うのは非常にお得なため利用者が多いのです。
また、楽天市場でプレミアムカードを使って買い物するとポイントがプラスアルファされるので、僕は楽天プレミアムカードをメインカードとして使っています。
一方のアコムによるACマスターカードですが、こちらは現地通貨を入手するために海外キャッシングメインで使っている方が大半でしょう。
海外キャッシングとは現地ATMを使って現地通貨で借金(キャッシング)をする事で、その代わり返済するまで金利を払う必要があります。
なのですが、その金利を早めに一括返済で終えてトータル手数料を安く抑えるという技で、実際に現地でレートの良い両替商を使うより、海外キャッシングの方が安いケースは多いです。
しかも、ATM相手なので詐欺にかけられることもないのでストレスフリーであったり、レートの良い両替商を探す手間がなかったり、日本円で大金を持ち歩くリスクがないと至極便利な手段なのです。
ACマスターは比較的新しいカードで、以前であればセディナカードが担っていた役割でしたが、セディナカードではキャッシング後2~3日しないと一括返済できませんでした。
ですが、ACマスターはキャッシング当日に一括返済できるので最強の海外キャッシングカードとして知られています。
そんな2つの海外旅行に最適なカードが、海外利用に弱いと言うのも皮肉な話なのですが…。
楽天カードのケース

まずは海外でも楽天カードを使えるケースとして、レストランやスーパーなど実店舗での支払いならば一切問題ありません。
問題となるのは海外滞在時のネット決済の時で、セキュリティが強めなのか保留がかかるようで全く使えません。
この問題は非常に気付きにくく、カードにセキュリティロックが掛かれば実店舗での支払いでも使えなくなるので気付くのですが、ロックではなく該当取引のみに対する保留のようなのでカード自体は使えるとあり異変に気付かないのです。
今回だとビザ延長代金の支払いでアウト(日本でのビザ申請時は同じカードで払っています)、SIMカードのトップアップ支払いでアウトでした。
こういった話になるとよく聞くのが、日本で発行されたカードだから使えないという理由で、僕も以前はその話を鵜呑みにしていました。
でも、よく考えるとカードが使えるのかどうかは国際ブランドの話であり、どこで発行されたのかではないので都市伝説の類といった印象を受けます。
実際、楽天カードで弾かれたネット決済を、他の日本発行クレカで行えましたし。
このカード保留問題は、楽天カードに連絡を入れれば24時間解除してもらえ使えるようになるそうです。
都度都度連絡するのは手間なので、僕はネット決済に関しては割り切って他の使えるカードで行いますが。
他には、不思議な現象として昨年終わりにインドネシアに来た時は、インドネシア入りしてから楽天カードが楽天モバイルの支払いだけできなくなりました(日本出国前は毎月自動決済していて、インドネシア滞在時も楽天カードは実店舗で使えていたのでロックが掛かったわけではなかったのに)。
さらに言えば、その時のインドネシアでは楽天カードを紛失したので再発行し、新しいカード番号をGrabに登録しても使えませんでした(今回は日本で登録して来たら使えました)。
このように、クレカとしては挙動が非常に不安定なので、楽天カードのみでの海外旅行はリスクが高くお勧めしません。
ACマスターカード

ACマスターはコロナ禍に入ってから取得し、最初に使ったのは2021年12月から2か月半ほど滞在したスリランカ。
スリランカでは一切問題なく使え、基本的にはそれが当たり前なので何も考えることはありませんでした。
問題となったのは2022年5月から2か月ほどの滞在で訪れたインドネシアで、コンビニのATMに行ってもキャッシングが弾かれる。
しょうがなく銀行の店舗にあるATMに行くと下ろせたけど、理由が分からないのでとても気持ち悪い。
そしてまた使えない日があり、翌日になるとアコムから連絡があり「インドネシアでの利用があったのでセキュリティロックを掛けたけど、現在はどこにいらっしゃいますか?」と聞かれ「インドネシアです」と答えてロックを解除してもらい翌日にATMで使えることに。
だったのですが、その後も度々使えないことが続き、ACマスターが使えなくてもバックアップとして持参しているセディナカードだと使えたりとおかしい。
今度はこちらからアコムに連絡を入れ、セキュリティロックが掛かってないか確認してもらうと掛かってないとのこと。
おそらく楽天と同じでセキュリティが厳しすぎて、保留という建前の拒否が行われていたのだと思います。
ちなみに、ビザ延長代の支払いで楽天がダメ、ACマスターがダメとなり、最後にセディナカードを使ったら決済できました。
こう考えると、なんでスリランカでは問題なく使えたのかが謎ですが、楽天と同じく安定してないのでしょう。
ちなみに、セディナカードは万能のように思えますが、インドネシアのローカル配車アプリ「GoJek(ゴジェック)」のクレカ登録では、楽天、ACマスター、セディナと全滅。
そこで自動付帯の海外旅行保険が手厚いエポスカードで試すと、なんと登録する事ができました。
ゴジェックはグラブよりも料金が安い事が多々あるので、これでゴジェックを使おうという気になります。
まとめ
楽天とACマスターのみならず、セキュリティが強固過ぎるのか安定しないクレカは他にもあると思います。
なので、メイン用とキャッシング用でバックアップは絶対に必要です。
使えないと言う問題以外にも、紛失や盗難といったケースもありえますので。
僕の場合は僻地に行くと言うこともありカード払いができない時に備え現地通貨は重要なので、現地通貨用として海外キャッシング用のクレカ×2と10万円入れた国際キャッシュカードの3枚で旅に臨みます。
旅の期間は概ね2か月程度と長いためでもあるのですが。
最後になりますが、取引が保留になった時の各社の対応ですが、楽天は連絡なし、ACマスターは翌日に電話連絡といった感じ。
ネットを見ると三井住友はSMSまたはメール連絡とあり、保留になった瞬間にメッセージ送信となればすぐに対応できるので使い勝手が良いのになと感じました。