インドネシアサーフトリップDay1:ニアス編(2018/10/25)

サーファーならば誰しも、「ここに行きたい!」や「あそこに行ってみたい!」といった夢に思い描くサーフデスティネーションがあることでしょう。

僕が昔から憧れていたのはライトハンダーの聖地とも呼ばれるニアス島ラグンドゥリベイ(ソラケビーチ)。

ちなみに、ラグンドゥリベイ(ラグンドゥリ湾)にあるソラケビーチという場所で、東京湾にあるなんちゃら海浜公園みたいな感じではないでしょうか。

なのですが、すでにニアスはメジャーエリアとなっていて、メインシーズン(4~10月)の混雑は避けられないので、「もういっか」と諦めていました。

ただ、レイトシーズンなら混んでないんじゃないかなと思い、ニアストリップを決行することに。

行きは今年で3回目となるエアアジア(Airasia)の羽田空港から深夜発(23:45)となるクアラルンプール行き。

エアアジアの空港カウンターに向かうと、いつもは行列ができているのにガラガラで、待ち時間なしでサーフボード預けが完了したので、江戸をテーマにした羽田空港国際線ターミナルをお散歩。

モダンなドンキホーテの羽田空港バージョンとなるソラドンキもあるのですが…。

お散歩後はラウンジで軽くビールと白ワインを飲んでから、エアアジアのクアラルンプール行きに搭乗し、現地時間の午前6時頃にマレーシア到着。

クアラルンプール国際空港(KLIA2)はあくまでも経由地だけど空き時間が3時間ほどあるので、バーガーキングで朝食を取りながらラップトップ(ノートパソコン)で少し仕事をしてから、今度はインドネシアのメダン(スマトラ島)へ。

クアラルンプールからクアラナム空港(メダン)までは約1時間と国際線とは思えないほど近距離。

メダンに到着し、ようやくここで入国審査。

インドネシアではビザなしで30日間の滞在が可能で、入国審査官から滞在日数を聞かれ、口頭で答えるだけでパスしました(通常は帰国便の予約文書などを確認されますが緩かった)。

ちなみに、メダンの入国審査はガラ空きで、入国審査でほぼ待たずに入国したのは初めてでした。

クアラナム空港にて次なる国内線までの乗り換え時間は3時間。

初めてのクアラナム空港はかなりモダンな作りでした(あまり撮影しなかったので分かりづらいですが…)。

クアラナム空港でやるべきことは、ATMで現地通貨を引き下ろし、インドネシアのSIMカードを入手し、後は国内線のチェックインを済ませて搭乗するだけ。

で、まずはATMを探してサーフボードを乗せたカートをテクテク押していると怪しいローカル出現(笑)。

いくら怪しくても、僕は基本的にファーストコンタクトでは無視したりといった拒絶はしません。

もしかしたら本当にステキな出会いになるかもしれないし、面白い展開になるかもしれないので。

まぁ、そんなことはほぼないのですが…。

そのローカルから「どこに行くの?」と聞かれ、「国内線でニアスに行くけど、まずはATMに行くよ」と言うと、「オレは航空会社のスタッフだからチェックインを手伝うよ」とのこと。

荷物を運ぶポーターなど、物理的なヘルプを受けるとお金を払わなきゃならなくなるので断りますが、今回は問題なさそうなので付いていくことに。

国内線のチェックインカウンターでは行列を無視してのチェックインとなり楽だったのですが、僕の場合はサーフボードチャージが掛かり、ライオングループの航空会社(今回はウィングスエア)では別カウンターで手続きを行うため、航空会社スタッフと称するローカルが代わりに行ってくれるとのこと。

ですが、高額なサーフボードチャージを口にしてちょろまかされる恐れがあるので同行しました。

ライオンさんのウイングスエアーはこれまでにも使ったことがあり、エアチケット(航空券)が安いだけに、サーフボードチャージが一本につき200,000ルピア(約1,500円)はやけに高く感じる…。

僕はサーフトリップではサーフボードを2本持って行き(折れた場合に備え)、以前に利用した時はサーフボードバッグの中身をチェックされずに1本の料金で済んだけど、今回はローカルとの会話で「ボードは3本?」と聞かれ、何気なく「2本だよ」と答えていたので2本分取られることに。

やっぱり、空港でローカルとは関わらない方が良いですね…。

もしかしたら、1本だけの料金で済んだかもしれないので。

今後もファーストコンタクトは無下な対応はしないと思いますが(懲りない)。

すべての手続きが終了後、このローカルは期待を裏切ることなく「チップちょうだい」と言ってきましたが、「航空会社スタッフがチップを求めるのはおかしいよね」と返答すると去っていきました。

その後は国際線到着ロビーに戻ってSIMカードを購入し、いよいよメダンから憧れのニアス島玄関口となるビナカ空港(グヌンシトリ)へのフライトに搭乗。

プロペラ機は飛行中によく揺れると言いますが、ジェットコースター並みに凄かったです。

ジェットコースターの下りのよう、臓器がフワっと持ち上がるような場面もあり、思わず恐怖心から声を上げたローカルと顔を合わせ、「お前の気持ちは分かるよ」といったアイコンタクトを交わしたほど。

ビナカ空港(ニアス)着陸は、搭乗してからなぜか飛行機が1時間ほど停機していたので、予定より遅れること14時前。

空港では荷物待ちしていると、ミーティングポイントで僕を狙うタクシードライバーがたくさん待ち構えています。

インドネシアの小さな島では、外国人サーファーをターゲットにしたタクシードライバーが待ち構えている事は珍しくありません。

案の定、サーフボードバッグが飛行機から降ろされるのを待っている僕に一斉営業が掛かりましたが、すでにトランスポートをアレンジしてると伝えると落ち着きました(笑)。

ドライバーと合流後、まずは空港近くのワルン(ローカル商店)へ。

ドライバーからビンタン(インドネシアのビール)が買えると聞き、実際にワルンで購入できたのですが、不思議だったのは世界最多のイスラム教徒を抱えるインドネシアで、イスラムではアルコール御法度なのにビールが購入できるとは。

ドライバーと話をすると、ニアス島はクリスチャン(キリスト教徒)がメインだからとのこと。

今夏訪れたジャワ島ではビール購入が大変でしたが(基本的に売ってない)、ヒンドゥー教のバリ島然りといった感じですね。

ラグンドゥリベイへの道中、朝のバーガーキング以外に食事をしていなかったのでワルンに寄ってもらって少し遅めのランチ。

ナシ(インドネシア語でお米)、チャーシュー(イスラム圏では食べられない豚肉)、スープとシンプルな料理でしたが、チャーシューのお皿に添えられたサンバル(辛味調味料)を含めて最高な味で、インドネシアに戻ってきたと実感しました。

ちなみに、お値段は22,000ルピア(約160円)。

その後は、空港からラグンドゥリベイまでの2~3時間というロングドライブ。

ドライバーが好きなダンスミュージックがガンガン鳴り響く車中、うたた寝しながら目覚めると波が!

どうやらロックスターというサーフスポットらしく、キレイなライトハンダーがブレイクする場所でサーファーは3名のみ。

ラグンドゥリベイへの期待が高まります。

何だかんだでラグンドゥリベイに到着したのは17時頃。

赤道直下のインドネシアは、年中、午前6時に日が昇り、午後6時に日が沈むサイクルなのでサーフする時間はほぼないので今日はノーサーフでチェックのみ。

この日の夕方のMSW(Magic Sea Weed)の波予報では、波のサイズは3~5フィート。

MSWの表示はフェイス表記が多いイメージがあり、フェイスならサイズは胸~肩と思っていたのですが、どうやらニアスの場合はハワイアンスケールのようで最大セットは頭半ほど。

ちなみに、フェイス表記とハワイアンスケールの違いは、フェイス表記は波の正面からのサイズで、ハワイアンスケールは波の裏側からのサイズ。

フェイスで1フィートの場合、おおよそのサイズとしてハワイアンスケールは2フィート。

ハワイアンスケールで3フィートがオーバーヘッドといった感じです。

あまりセットが入らないスローコンディションだったので、ファンサイズといった感じだったのですが、時間がほとんどなかったのでこの日は撮影のみ。

波はめちゃくちゃ良い!

明日からのサーフィンを楽しみにしながら、夜はビンタンを飲みながらローカルと絡んだりして、ほろ酔い気分で22時頃にニアス初日は終了。