今年2019年は5月5日から6月4日までの期間に設定されていたイスラム教のラマダン(日の出から日没まで断食と言った自己抑制を行う時期)。
ラマダンはイスラム暦を使って日程を設定していることから、来年2020年は4月23日~5月23日と毎年一定ではありません。
自己抑制の時期という事で、「ローカルサーファーは海に入れないことから空いててお勧め」とローカルから昨年聞かされていたので、今年は敢えてラマダン時期に合わせてインドネシアを訪れてみました(海に入っているローカルもいましたが…)。
ただ、ラマダン時期のインドネシア旅行は避けた方が良いとの情報があったのも事実。
今回の記事は、ラマダン時期にインドネシア首都のジャカルタとチマジャという小さなビーチタウンを訪れたので、どのような雰囲気だったのか情報をシェアします。
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ラマダン中と言っても基本的にビジネスは通常通りの営業となっています。
ではなぜ、ラマダン中の渡航は避けた方が良いのか?
その理由として外務省が挙げているのは、ラマダン時期を狙ったテロへの警戒です。
ただし、ジャカルタでラマダン時期になるとテロが急激に増加するのかと言うと、過去の事例を見てもテロが発生した年もあるといった程度です。
今回ラマダン時期にインドネシアを訪れてみて、注意すべきと感じたのは日中の食事、そしてラマダン明け後の6月5~6日はレバランと呼ばれ、日本のお盆休みのような連休となるので帰省ラッシュです。
コンテンツ
ラマダン時期のレストラン
一口にインドネシアのラマダンと言っても、滞在エリアによって様々だと思います。
実際に僕が滞在したジャカルタとチマジャ(サーフィンエリア)では大違いでしたから。
ジャカルタ
ラマダン期間にジャカルタ入りした今回のインドネシア旅。
正直言って、いつも通りのジャカルタだなとの印象を受けました。
ショッピングモールに行けばレストランで普通にインドネシア人も食事をしているし、モール内では閉店しているレストランもなかったし。
かつてはムスリムへの配慮としてカーテンなどでレストラン内部が見えないようにしていたという話も聞きましたが、そんな様子も見られませんでした。
ビジネス街として多国籍なジャカルタなので、かなりユルイ雰囲気となっているのでしょう。
モール内ではなく独立した店舗のマクドナルドなども、店内の様子が外からも窺えましたし。
ただし、屋台型のローカルレストランは運営しているのがムスリムである可能性が高いため、エリアによっては日中からオープンしている場合もあれば、オープンしていない場合もあったりと分かれていました。
総合的に見て、ジャカルタではラマダン時期であろうと食事に困ることはないというのが、実際に訪れてみての感想です。
チマジャ
かなり田舎のビーチタウンでサーファーが集まるチマジャ。
チマジャはローカルによるとムスリムが9割という人口比率なので、さすがにジャカルタとは雰囲気が異なりました。
ジャカルタに滞在しているとモスクから流れる早朝のアザーン(礼拝への呼びかけ)など聞こえませんが、チマジャにいると確実に目が覚めるほどのボリュームですから。
そんなチマジャでは、日中のローカルレストランは基本的に全てクローズ。
断食終わりの夜間以外でオープンしているのは、コンビニと外国人サーファー相手のレストランのみ。
ただし、隠れて営業しているローカルレストランもありました。
基本的にラマダンは断食の時期ですが、妊婦や体調不良の場合などは免除されますし、ムスリムであっても我慢の限界を超えるケースもありますし。
僕が滞在した宿のスタッフなんかも「ラマダンでも耐えられなくて日中に食事することもあるから、そんな時は礼拝で懺悔するんだよ」と口にしていました(笑)。
そう言えば、マレーシアでモスク見学をした時に「一日五回の礼拝は必ずする必要がありますか?」と聞くと、「出来なかった時は懺悔すれば大丈夫」と聞いていたので、そこまで厳格ではないとの印象を受けました。
さて、そんなわけで堂々とはオープンしないものの、裏口から入店できるローカルレストランはありましたが、基本的に食事は店内ではなくブンクス(お持ち帰り)でした。
ただし、隠れて営業しているローカルレストランをパッと見で判断する事はできず、宿のスタッフなどローカルから情報を聞き出さなければ発見できないので積極的にコミュニケーションを取って見て下さい。
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レバランの交通事情
レバラン前からスタートするインドネシアの長期休暇では、日本のお盆休みのように帰省する方が多いので、旅行者として注意するのは国内線の航空券などの予約が埋まっている可能性がある点。
また、エアチケットの値段も通常よりも2倍近くに跳ね上がるケースもあるので注意が必要です。
ビーチは普段とは比べ物にならないほどの人出となり、普段はサーファー以外見当たらないのに、ごった返していました。
人手が増えたのは、レバラン最終日の6月6日から徐々にといった感じでした。
これだけ人が増えたという事は、陸路は日本の帰省ラッシュさながらの大渋滞で、レバラン終わりの週末となった6月8日(土曜)の日中は、滞在先であったチマジャでも車は完全に動けない状態になるほど。
タイミング悪く8日の昼間にチマジャを発ち、夜のフライトで帰国予定だった知り合いは、普段は早ければ3時間で移動可能な空港までの道のりに10時間半掛かり、フライトに間に合わないハプニングもありました…。
ちなみに、9日から交通渋滞は徐々に緩和されていました。
まとめ
国が違えば休暇のタイミングも異なります。
インドネシアのラマダン及びレバランに関して、個人的には旅をするならばレバランの1週間前後は避けた方がベターかと思います。
今後、レバラン付近でインドネシアへの旅行を検討されている方には是非とも参考になればと願ってます。